2022/12/16 15:10

以下は自分の身の回りの出来事を公開報道に基づいて綴った記事ですが、これまであえて公開を控えていたものです。このままだと永遠に公開タイミングを失いそうなので、この度、公開することにしました。

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お世話になっているカトマンズの工房のオーナーが、あるデザインを見せてくれました。それは、ライトブルーとベージュで構成された、円形のモダンなデザインでした。「これはプーチン大統領のカーペットだよ」と、彼は言いました。「前にも言ったっけ?」とも言われましたが、初耳でした。

なんでも、ドバイの富豪からオーダーがあり、彼の工房で製作されたそのラグは、プーチン大統領にギフトとしてプレゼントされたというのです。

オーナーの口から「プーチン」という固有名詞が飛び出てきたことにまず驚きましたが、同時に、成る程とも思ってしまいました。

ドバイで思い出されたのが、以下の出来事。今年(2022年)の2月末に端を発するロシアのウクライナ侵攻により、一般の、おそらく殆どは戦争に対する責任の無いロシア国外のロシア人たちは、特に西洋社会とその同盟国家の文化圏内において、白い目で見られたり、クレジットカードが使えなくなってしまったりと、肩身の狭い思いをしていたようです。

※この記事は戦争がテーマではありませんので、戦争の是非やウクライナやウクライナ人の話はしません。テーマがズレるし、そもそも専門外です。

そんな中、3月初頭くらいだったと記憶していますが、「ロシア人ウェルカム」な態度を隠さなかった国があり、それがドバイでした。当時、ドバイの不動産を購入するロシア人が増加しているという、ニューヨークタイムズの報道がありました。


一応、書いておきますが、私はプーチン支持者ではありません。私は誰も支持していません。いつだって犠牲になるのは、何の関係もない一般市民だと思うからです。また、私は今日まで海外で4年ほど暮らしており、ネパールのアパートでは、ロシア系パキスタン人(おそらくユダヤ系)やインド人が同じ建物に暮らしており、多くの日本在住の日本人たちのように、無関係な立場から一刀両断に、ロシアが「悪」であると断罪できるような環境ではなかったことも、ここに記載いたします。世界は複雑かつ多様です。もちろん戦争には反対です。

とにかく、彼は持っているのです。カトマンズで作られたハンドメイドカーペットを。

少し話が逸れましたが、オーナーは他にも、ドバイの富豪からオーダーされたという、別のラグのデザインも見せてくれました。こちらは、オーダー主(又は受取人)と思われる人物モチーフのデザインでしたが、ドバイの有名デザイナーが手掛けたというそのラグは、今度はロンドン企業経由でネパールにオーダーが入ったとのこと。

ドバイ-ロシアが繋がったかと思ったら、今度はドバイ-ロンドンが繋がってしまいました。何という事でしょう。

この時は丁度、チャールズ皇太子(現イギリス王チャールズ3世)がビンラディン一族から1億円超の寄付金を受け取っていたという報道が英紙『The Sunday Times』にすっぱ抜かれていた頃でした。このニュースは大した続報もなく、間もなくフェードアウトして行ったと記憶していますが、私はこの出来事を想起してしまいました。

勿論、ビンラディン一族はアラブ人ではありますが、ビンラディン一族はサウジアラビア人なので、9〇〇とは関係がありますが、ドバイ-ロンドン-ネパールのラグオーダーの流れとは全く関係がありません。

けれども、カトマンズの田舎で耳にするには、随分とスケールの大きな話です。国際金融都市を二つも経由してネパールに流れてきた(もしかしたら王族系の?)マネーとは如何なる性質のものなのか。という素朴な疑問くらいは、抱いてもきっと大丈夫でしょう。

知りませんよ。もしかしたら、イギリス軍に仕えている、昔ドバイで出稼ぎをしていたアラビア語を操るネパールのグルカ兵が、英語の喋れないアラブ人富豪の通訳をロンドンでしていたのかもしれないし。真相は知りません。話が大きくて広がりがあって面白いと思っているだけです。

ドバイ-ロシアとドバイ-ロンドンがリンクしたら、ロシア-ロンドンもいけるのではないかと、思ってしまいます。今年、ニューヨークタイムズが、ボリスジョンソンの選挙資金をロシアが援助していた。だったか、正確には、イギリスの選挙資金を20年間くらいロシアが支援し続けていた。だったか、両方だったか、細かい事は忘れましたが、ロシアとロンドンの、選挙とお金の繋がりを指摘する旨の報道をしています(詳しくはご自身で調べて下さい。NYT内のどこかにあります)。

これらの背景については、知る由もありませんが、ネパールのカトマンズの取引先の口から、国際情勢の背景を想像させかねない非公開情報が飛び出してきたことには驚きました。

非公開情報につき、ここに書いて良い話題なのかどうか、よく分かりませんが。